最新データで見る不登校の現在地――家庭が「今日からできる」3ステップ
- こまち先生

- 12月1日
- 読了時間: 4分
本記事を書いているのは『こまち先生』こと不登校解決支援センターRAY代表理事の辻です。

・復学支援カウンセラーとして親子関係の改善や復学支援に従事。
・SNSでは『こまち先生』として活動し、総view数は100万を突破!
不登校は「原因」と「きっかけ」を切り分け、家庭・学校・本人の三層で見立て直すことで前に進みやすくなります。本稿では、最新統計の要点と、今日から家庭で実装できる3ステップ、そしてオンライン初回30分で何が進むのかを整理しました。
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はじめに:オンライン支援と訪問支援の向き不向き
オンライン支援が向くのは、生活リズムの立て直し、親子対話のやり方の見直し、学校連携の初動づくりです。移動の制約がなく、家庭内で再現しやすい点が強みだと考えています。
一方で、不登校期間が長期(目安1年以上)/復学・再登校を急ぐ必要(留年・退学・学校行事 等)/強い家庭内対立が見られる場合は、訪問を併用したほうが早く安全に復学・再登校を目指せます。
最新データで把握する「現在地」
小中の不登校児童生徒数は353,970人(前年比+2.2%)、在籍比は約3.9%でした。
増加率は鈍化したものの、絶対数は高止まりというのが実情です(令和6年度、文部科学省公表)。出典:文部科学省「問題行動・不登校等 調査(令和6年度)」
まずは「原因」と「きっかけ」を分けて考える
例:「宿題ができていない」=きっかけ。
その背後には、評価不安・完璧主義・関係のこじれといった原因が横たわっていることが少なくありません。
「きっかけ」側(宿題免除/要望に応える 等)だけをいじっても、安定登校にはつながりにくいのが実際です。
家庭での言葉選びや線引きのやり方、学校との役割分担まで含めて、進め方を合わせていくことが大切だと考えています。
今日からできる「家庭の3ステップ」
1)親子対話の見直し(1日目から)
命令・提案・指示語の棚卸し(1日で何回出ているかを確認)。
アイメッセージへ置換:「◯◯しなさい」→「私は朝の支度が静かに進むと助かるな」
“幼い扱い”や“先回り提案”は半減を目安に。
2)欠席ハードルの再定義(2〜3日目)
「◯◯してくれたら行く」などの交換条件を避けてみましょう。
代わりに小目標を合意:「起床→洗面→制服を出す」で一旦合格。
その行動の先にスモールステップ(時間割の準備・家を出てみる・校門まで行く)を再設定してどこでその先に進めなくなるのかを確認です
3)学校連携の初動(同週内)
担任への一次連絡は、家庭の目標/困りごと/当面の配慮(3点)に要約。
配慮は時限つき(1〜2か月)が基本線です。「特別対応の常態化」は避けましょう。
オンライン初回30分で、実際に進むこと
三層アセスメントの仮説づくり(家庭・学校・本人のどこに課題があるのか)。
1週間の試行プランと確認点(起床/準備/対話ログ 等)。
学校連絡の文面と役割分担(だれが・いつ・何を伝えるか)。
次回までの“やり切れる”宿題(5〜10分で終わる単位)。
※実務的には、オンラインは初動までの待機が短く、翌日から家庭内の行動変容を始めやすい点が利点です。初回のお電話だけで復学に至った家庭もございます。
よくある質問(抜粋)
Q. カメラOFFでも相談できますか?
A. 可能です。初回は音声のみでも実施します。必要に応じて段階的に移行します。
Q. 学校連携は誰が行いますか?
A. 原則は保護者の方から。雛形をご用意し、必要時は当センターが同席・文案監修を行います。
Q. 訪問支援が必要かどうかは?
A. 上記「対面を優先する局面」に該当する場合は訪問を検討です。まずオンラインで状況を整理し、学校・自治体と協働で判断します。
まとめ
統計の大きさに圧倒されず、今日から変えられる行動を積み重ねていきましょう。家庭の対話・小目標・学校連携をオンラインで素早く着手し、必要に応じて訪問へ展開します。
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