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母子登校の心理と解決方法

本記事を書いているのは『こまち先生』こと不登校解決支援センターRAY代表理事の辻です。

こまち先生のプロフィール

・(一社)家庭教育支援センターペアレンツキャンプにて東京支部室長を務める。

・家庭教育アドバイザー、復学支援カウンセラーとして親子関係の改善や復学支援に従事。

・SNSでは『こまち先生』として活動し、総view数は100万を突破!


今回は近年多様化している登校課題のうち「母子登校」について深堀りする内容となっています。

母子登校の定義についてやその心理、解決方法についてもご紹介しているのでぜひ最後までご覧ください!


母子登校に困る親




▼この記事を読んでわかること




母子登校とは

母子登校とは「登下校時の付き添い、または登下校を含め授業中も親の付き添いがなければ登校や授業を受けることができない状態」を指します。


重要なのは「親の付き添いがなければ登下校や授業を受けられない」という部分です。


学校制度的に母子での登下校が決められており、付き添わなくてもおそらく登校に影響はないという場合は母子登校のケースに当てはまりません。


また、登下校や授業は受けられるものの給食の時間だけはお母さんに来てもらう必要があるといったケースも広義の母子登校に含まれます。


また、母子登校のケースのほとんどが小学校1年生から5年生くらいの間に集中していることも特徴と言えるでしょう。


母子登校の定義まとめ


母子登校の心理と原因


母子登校に至る要因は様々ありますが、多くのケースに共通する原因として「母子分離不安」があげられます。

母子分離不安とは「子どもがお母さんから離れることに対して極端な不安を抱えてしまう状態」を指します。


学校にいる最中や家の中でお母さんと離れることに不安を感じる状態から始まり、徐々にお母さんがお手洗いにいくだけでも不安になったり、ごみ捨て等で家から少し離れるだけでも癇癪を起こしたように泣き叫ぶ様子がみられることもあります。


母子分離不安はお子さんの気質によって引き起こされる部分もありますが、家庭内における親子の過ごし方によっても引き起こされたりその傾向を加速させることがあります。


また、母子分離不安と同時に「不安症」による予期不安を抱えるケースも多く、母子登校からの脱却を難しくさせる要因となっています。


「不安症」とは差し迫った出来事に対する恐怖や、将来に対する不安が過剰となり、行動や社会生活に影響を与える状態が、成人の場合は6ヶ月、子どもの場合は4週間、続いている状態を指します。


「お母さんと離れたことにより、学校で○○のような状態になったらどうしよう」といった不安を口にするケースが多く、内容は過去に一度だけ起こったことのある状況や、到底起こりえないような状況を話すなど多岐にわたります。


昔身近で吐いているお子さんを見た、あるいは自分が吐いた経験があり、またそうなったらどうしようという「嘔吐恐怖」や、殺人事件や戦争などのニュースを見ることによって「近くでそういうことが起きたらどうしよう」という不安、過去の事例では「隕石が落ちてきたらどうしたらいい?」という不安を口にするお子さんもいました。


対応する親御さんとしては「大丈夫だよ」、「そんなことは起きないよ」、「やってみても平気だったじゃない」と不安が出るたびに応えますが、それが根本的な解決につながることはありません。



母子登校の心理と原因


解決方法


母子登校はお子さんの持つ気質によって引き起こされることが多いものの、親子の接し方を見直し適切に通常登校を目指すステップを設定することで9割以上が家庭の力だけで解決可能です。


解決のポイントになるのは以下の三つです。


1 年齢を考慮し、自分でできることは任せる。


2 母子登校になった背景を整理し、お母さんと居るだけで根本的に解決できる問題なのか考える。


3 家庭内でも母子間で離れられる時間を増やす。


ひとつずつ見ていきましょう。




1 年齢を考慮し自分でできることは任せる。


こちらはお子さんの自立を育むための考え方です。

母子登校のご家庭を見ていくと、お子さんが能力的に自分でできるはずのことでも親御さんが率先して生活のあれこれを行っているケースは多いです。


「着替え持ってきておいたよ」

「明日の準備一緒にしてしまおうね」

「ティッシュとハンカチ持った?」


などの声掛けが一例です。

もちろん年齢によっては親御さんのサポートが必要な場合があるものの、以前からの癖でお子さんから頼まれる前にサポートしていたり、頼まれたらそのすべてを親御さんが行ってしまうケースが散見されます。


任せることで失敗するリスクやそのことで周りが迷惑するかもしれないという心配もあると思いますが、母子登校解決のカギは本人が成長することによる自立と母子分離です。


まずはこれまでの習慣から見直してみることをお勧めいたします。



2 母子登校になった背景を整理し、お母さんと居るだけで根本的に解決できる問題なのか考える。


「先生が怖い」

「お友達とトラブルがあった」

「苦手な授業がある」


こういった理由をもとに不安が強くなってしまい、お母さんがいないと登校できない、授業が受けられないという考えに至るケースは非常に多いです。


不安があるから動けない、という感覚は理解できるものです。

しかし、その不安のほとんどは学校に行かないことで解決されるものではなく、お母さんと居ることで根本的に解決されるものでもありません。


むしろ学校を休むことにより家の中での不安症状が加速してしまったり、母子登校を続けることによって自分で乗り越える経験を積むことができなくってしまうケースが多発しています。


お子さんの訴えに耳を傾け、それが学校をお休みすれば解決する問題なのか、お母さんと居るだけで解決する問題なのかを整理してみましょう。



3 家庭内でも母子間で離れられる時間を増やす。


母子登校の場合、家庭内でも母子分離不安が強くでているケースが多いです。


小学校3年生でもお留守番ができなかったり、数分お母さんの姿が見えないだけでも癇癪を

起して泣き続けてしまうお子さんもいます。


一緒に居ることでその場は落ち着き「お母さんごめんね」と謝る様子が見えることもありますが、そのまま落ち着いていくことができるケースと母子依存が加速してしまうケースははっきりと分かれます。


母子依存が加速してしまうケースの場合、一緒にいてあげることは根本的な解決から遠ざかってしまう対応となりがちですので、家庭内でも徐々に離れられる時間を増やしてあげることが解決のポイントとなります。


最初は不安から起こる癇癪に向き合ってあげる時間が多く、親御さんの負担も増える可能性が高いです。

それでも徐々に離れられる時間や機会が増えてくると自立心が芽生え始め、結果的に登校に関しても改善されていくケースが多くみられます。


もちろんこういった対応は本人の心理的負担を考えながら行うべき対応ですので、スクールカウンセラーの方などにアドバイスを貰いながら対応できるとより安心です。


母子登校の解決方法まとめ


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