学校に行かない理由は4つ?休みが続く理由と親の対応
「理由を聞いても『わからない』としか言わないんです」
不登校の初めの頃に、親御さんから非常によく聞く言葉です。
聞き方を変えても、時間をおいても、答えは「わからない」。
親としては、手がかりがなくて困ってしまいます。
ですが、理由が言葉にならないことと、理由がないことは違います。
「わからない」は本当にわからないことが多い
お子さんの「わからない」は、ごまかしではないことが多いです。
休み始めたきっかけと、今も休みが続いている理由は、同じとは限りません。
きっかけは友達とのトラブルだったとしても、今は「休んでいる自分を見られるのが怖い」に変わっていることがあります。
本人の中でも整理がついていないので、聞かれても答えようがないのです。
きっかけと原因の分け方は、こちらの記事で詳しく書いています。
休みが続く理由を4つに分ける考え方
アメリカの心理学者、クリストファー・カーニー氏は、子どもが学校を休む行動が続く理由を、4つに分けて考えるモデルを示しています。
1つ目は、学校で嫌な気持ちになるものを避けるため。
2つ目は、学校での人間関係や、評価される場面から逃れるため。
3つ目は、親など身近な人の注目や関わりを得るため。
4つ目は、ゲームや自由な時間など、学校の外にある楽しみを得るため。
このモデルは、子どもの状態を調べる質問紙の形でも使われ、海外で研究が重ねられています。(カーニー氏らの論文(2016年、英語))
1人のお子さんに、複数の理由が重なっていることもあります。
この4つは、大きく2つのグループに分けられます。
1つ目と2つ目は、学校に「避けたいもの」がある状態。
3つ目と4つ目は、家に「得られるもの」がある状態です。
どちらのグループかによって、親御さんの関わり方の出発点が変わります。
注意したいのは、3つ目と4つ目を「甘え」と決めつけないことです。
注目や楽しみを求めるのは、子どもとして自然なことです。
問題は、その気持ちが、学校を休むことでしか満たされない形になっていることにあります。
避けたいものがある場合の対応
1つ目と2つ目は、「学校にある何か」を避けている状態です。
この場合、無理に引っ張っても、怖さは強まるだけです。
まず必要なのは、何を避けているのかを具体的にすることです。
教室の音なのか。
特定の授業なのか。
クラスの誰かの目なのか。
具体的になれば、学校と相談できることが増えます。
避けたいものとの距離を調整しながら、少しずつ近づく段取りが組めます。
ただし、避けているものが、いじめや、明らかに安全が守られない環境である場合は別です。
その場合は、登校を促す前に、学校や関係機関と、環境そのものを変える相談が先になります。
家にいる理由がある場合の対応
3つ目と4つ目は、「家にいることで得られる何か」がある状態です。
親御さんが、つきっきりで相手をしてくれる。
平日の昼間も、好きなだけゲームができる。
この場合、家の居心地を見直さないまま登校を促しても、なかなか動きません。
学校を休んだ日の過ごし方を、行った日と大きく変えないことが、一つの目安になります。
たとえば、学校がある時間帯は、学校にいるのと近い過ごし方をする。
ゲームや動画は、放課後と同じ時間帯に回す。
親御さんが一日中つきっきりにならない。
罰として取り上げるのではなく、「休んでも、平日は平日」という線を引くということです。
ゲームやスマホを登校の条件に使う前に、こちらの記事も参考にしてください。
【ご相談】お子さんがどの状態にあるのかは、外から見ただけでは分かりにくいものです。 見立てに迷ったときは、まず今の様子をお聞かせください。 LINEで無料相談 / お問い合わせフォーム
理由によって、親の対応は逆になる
ここが、一番お伝えしたいところです。
避けたいものがある子に、家の楽しみを取り上げても、怖さは減りません。
家に居心地のよさがある子に、「無理しなくていいよ」と声をかけ続けると、休みはさらに長引きます。
同じ不登校でも、理由が違えば、親の対応は逆になります。
「待ちましょう」「褒めましょう」が、すべてのご家庭に当てはまらないのは、そのためです。
支援を始める前に、まず『見立て』を丁寧に行うのも、この理由からです。
『見立て』を家庭だけで行う難しさ
親御さんだけで見立てようとすると、どうしても願いが混ざります。
「本当は行きたいはず」と思いたい気持ち。
「甘えだとは思いたくない」気持ち。
どちらも自然な気持ちですが、『見立て』を曇らせます。
第三者の目が入るだけで、見えるものが変わることは少なくありません。
【まとめ】 ・「わからない」は、理由がないという意味ではない ・休みが続く理由は、4つに分けて考えられる ・理由によって、親の対応は逆になる
理由が見えれば、次の一歩も見えてきます。
お子さんの今の様子を、お気軽にお聞かせください。





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