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不登校解決に専門家の直接介入支援は必須か?

更新日:2023年4月2日


本記事を書いているのは『こまち先生』こと不登校解決支援センターRay代表理事の辻です。



・(一社)家庭教育支援センターペアレンツキャンプにて東京支部室長を拝命。

・家庭教育アドバイザー、復学支援カウンセラーとして親子関係の改善や復学支援に従事。

・SNSでは『こまち先生』として活動し総view数は50万を突破!



専門家 アドバイス

この記事を読んでわかること





専門家の介直接支援とは?



一昔前は不登校への対応というと学校の保健室や校長室などでお子さんが相談する形や、市の教育支援センターや診療内科などに親子で訪れる来談型がほとんどでした。


しかし、そもそも学校に通えなくなっている、あるいは家からも出られないというお子さんが学校の内部にある保健室や校長室、病院を訪れることは不可能です。

「まずはお子さんを連れてきてください」というアドバイスを受けた親御さんが「連れて行けるならそうしてるよ!」と憤慨されたエピソードは枚挙にいとまがありません。


そういった状況を踏まえて2010年以降徐々に広まりつつあるのが『専門家による介入支援』です。

こちらはその性質から『アウトリーチ型支援』、『訪問支援』、『ダイレクトアプローチ』といった言葉で紹介されることがあります。


外へ(out)手を伸ばす(reach)


という語源の通り、専門家や支援員がその領域から出て家庭などに直接支援を行うのがアウトリーチ型支援の特徴です。



支援の種類


アウトリーチにはいくつかの支援手法があります。

大別されるものを下記にまとめてみました。


電話支援

昔からあった手法という意味では担任の先生からご自宅に電話を入れるといった対応も広義でのアウトリーチに含まれ、現在では学校支給のタブレットなどで親御さんを介さずにチャットで先生とコミニュケーションをとることも可能になっています。


訪問支援

先生による家庭訪問もアウトリーチに含まれていますが、不登校対応という意味での訪問支援は担任の先生だけでなく自治体の支援員なども含まれます。

担当者が直接家庭を訪問し、お子さんあるいは親御さんから話を聞いてその悩みに寄り添う支援です。


オンライン支援

そしてコロナ禍以降急速に広まったのが『オンライン支援』です。

こちらは電話と対面の間のような形で広まり、専門的な支援員によるカウンセリングだけでなく家庭教師などの対応により不登校の間に遅れてしまった勉強のサポートなどが行われています。



いずれも官民を問わず行われている手法ですが、同じ訪問支援を行っている団体でも考え方や目的がそれぞれ異なります。

復学を目的としているのか、学校以外の居場所につなげるのか、学力の向上を目指しているのか。


手法×目的で支援の種類はかなりの数に分けられると言えるでしょう。


専門家の直接介入支援は必須か?


上記のように介入支援はその目的も含めて考えるとかなりの数があります。

大切なのはその団体の掲げる目標が親御さんの目的と一致しているかどうかでしょう。


復学を望んで問い合わせしたのに「不登校はお子さんの選択ですから家で勉強できるやり方を模索しましょう」と考えを変えるよう提案されたり「不登校は甘えだから厳しく叱ることが必要。すぐに訪問するから親も準備しなさい」と性急な決断を迫られたというご相談をこれまでたくさん受けてきました。


不登校でも復学を望まない、いますぐにでも訪問に来てほしいといった親御さんの目的が団体の目的と一致しているなら問題ないと思います。

しかし、そうでない場合は改めてご自身の考えや思いを見つめなおしてから支援機関を選ぶべきでしょう。


特に訪問支援に関しては本来とても繊細な手法のため、最初から「必須です」などと判断することはできません。


Rayでもカウンセラーによる訪問支援を行っていますが、基本的には家庭の力だけで学校に復学し継続的に登校できるようになることを目指しています。


復学支援の最先端にいる人間として、不登校解決における専門家の直接介入は必要なケースがあるだけで「必須ではない」と断言できます。


必要かどうかの判断基準


本記事の結論として「専門家による直接介入は必須ではない」と書かせていただきました。

ここで一応必要になるケースもいくつかご紹介しておきます。


  • 不登校期間が長期にわたっているケース

  • 親子関係が著しく悪いケース

  • お子さんの登校意思が極端に低いケース


・不登校期間が長期にわたっているケース


休み始めてから3か月以内のケースを短期、それ以上を長期として捉えています。

基本的に不登校はお休みの期間が長くなるほど解決が難しくなります。

休み始めた当初の理由よりも『休みが長くなったから』出てきた理由が大きくなるからです。


「友達にどう思われているか不安」

「勉強も遅れてしまってついていけない」

「先生に会うのも緊張する」


と言った様々な不安がよぎり、自分ではどうしようもなくなっているケースが多いです。

親御さんにアドバイスを伝え克服できるようサポートを行いますが、専門的なサポートを必要とするケースが多く4割ほどは訪問支援が必要になります。


・親子関係が著しく悪いケース


過去になんらかの原因があって現在の親子関係が著しく悪い状態となっている場合、お伝えしたアドバイスを親御さんが実践できないケースがあります。

話し合いの場を持とうにも子どもがその席にすらつかない、日常的な会話がほとんどない、警察が介入するレベルの親子喧嘩を起こしているなどの場合は訪問支援が必要になるケースが8割となります。


・お子さんの登校意思が極端に低いケース


不登校期間が短期であったとしても、様々な理由により「学校なんて2度といくもんか!」と強い拒否感を示していたり「別に学校に行かなくてもずっと家にいればいい」と達観してしまっているケースです。

いずれの場合も復学に対する意欲が低いため、家庭内環境の改善や親御さんによる意思確認だけでは難しい場合が多く6割ほどは訪問支援が必要になっています。






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